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極秘に日米首脳電話会談 野党から批判も

2017年5月2日 17:30

 安倍首相が1日午前、アメリカのトランプ大統領と北朝鮮情勢などを巡り、極秘に電話で首脳会談をしていたことが明らかになった。

 安倍首相とトランプ大統領との過去5回の電話会談は、すべて直後に概要を発表していた。ところが1日は一転して電話会談そのものが無かったことにされている。政府関係者は「今回は両首脳の話し合いで公表しないことになった」としている。

 電話会談では29日の弾道ミサイルの発射も踏まえた北朝鮮の現状の分析や、27日に行われた日露首脳会談の結果について話し合ったものとみられるが、会談の存在そのものが隠されている中で、その詳しい内容は明らかになっていない。

 Q.北朝鮮情勢が緊迫する中で、内容が気になるがなぜ公表されないのか?

 ある政府高官は「いちいち公表しなくてもいい。日米首脳が気楽に電話を掛けられる間柄になったということだ」などと説明している。また首相周辺は「アメリカは日本とばかり電話していると他国から抗議を受けているようだ」と話している。

 一方、野党側からは「今後あらゆるやりとりを公開しないことにつながりかねない」「国民に一定の情報開示は必要だ」などの批判も出ている。また与党幹部からも「隠し立てすることで政権への不信感をいたずらに生むのはよくない」との声が出ている。

 北朝鮮情勢を巡って不安も広がる中で、どこまで外交情報を国民に説明するべきなのか。今回の対応は政府のあり方に一石を投じることになりそうだ。